2008年09月25日

473) 任天堂の「Wii」がブルーオーシャン戦略の典型?

昨日麻生内閣の閣僚人事が発表されました。毎回思うことですが、これといった新鮮な顔ぶれはなく、
興味深いものではありませんが、過去大臣経験者が多いことが分かります。国会議員でも大臣候補と
なる人材がいないということでしょうか?お粗末な大臣さんが多いのですから、経験者でなくても
そのポストを与えれば、それなりにしっかり仕事をするはずです。思い切った人事をしてもよさそう
ですが、できない何かがあるのでしょうね。

当方愛読している日経BPオンラインに、立て続けで「ブルーオーシャン戦略」関連の記事が掲載されて
いましたので紹介したいと思います。今から数年前アメリカのINSEADビジネススクール教授のW・
チャン・キム氏とレネ・モボルニュ氏が著したビジネス書が「ブルー・オーシャン戦略」で、競争のない
未開拓市場である「ブルー・オーシャン(青い海)」を切り開くべきだと主張しています。日本では2005
年にランダムハウス講談社より出版されました。一つ目の記事は佐久間コンサルティングオフィス代表
の佐久間洋一郎氏の「任天堂を復活させた戦略は『ブルー・オーシャン戦略』に他ならない」という事。
それは、「据え置き型ゲーム機の「Xbox360」を販売する米マイクロソフトを含めた3強はかつて、
動画のスピードと美しさを競っていた。そのために、SCEと親会社のソニーは、東芝、米IBMと共同で
開発した高性能CPU(中央演算処理装置)の「Cell(セル)」に巨額の資金を投じた。そのCellを初めて
搭載したのが、SCEの据え置き型ゲーム機「プレイステーション3」である。動画のスピードと美しさの
点では、任天堂のWiiを圧倒しているが、販売台数ではWiiがプレステ3を大きく引き離してきた。」と
言うこと。これは、任天堂のWiiがプレステ3とは異なる市場で新規の顧客を獲得したからにほかなら
ない。ゲーム機の性能がどんどん高まるにつれて、一般の人はついていけなくなり、ゲーム機の購入
に興味を示すのはマニアだけになってしまった。そこで、任天堂はWiiによって、高性能のゲーム機に
は見向きもしなくなった一般の人を再び顧客にすることを目指した結果、ゲームを使ったことのない
主婦や高齢者などにまで広がったのが大きな成果となったとのこと。

又、サイバーエージェント社で「アメブロ」の立ち上げを担当し、現在株式会社マイクロアド代表取締役
渡辺 健太郎氏は「土用の丑の日と昼キャバに見るブルーオーシャン戦略」と題したコラムで、「土用の
丑の日にうなぎを食べるようになったのは、讃岐国出身の平賀源内が発案したという説が最もよく知ら
れている。商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の所に相談に行き、
源内は、「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という民間の言い伝えからヒントを得て、
「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。すると、物知りとして有名な源内の言うことならという
ことで、その鰻屋は大変繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を
食べる風習が定着した。とWikipediaを引用していました。平賀源内発案の「土用の丑の日にうなぎを
食べよう」キャンペーンの前は、うなぎは夏の食べ物というイメージは無く、むしろ敬遠される食べ物だ
ったようで、例年、夏に売り上げが落ち込むうなぎビジネスに、平賀源内は、土用の丑の日という事を
定着させ、今までの閑散期であった夏に特需を生み出すことに成功した、ということです。みんなが食
べない時期に敢えて挑戦したという事ですね。

又、東京・歌舞伎町で「朝キャバ」「昼キャバ」が人気となっているようです。昼キャバというのは、昼間
に行くキャバクラのことのようです。
・昨年の風営法の改正により営業時間が午前1時までに制限された
・店の間の競争が激化
・風営法で禁止されている客引きが増加、取り締まりも厳格化
上記理由により、それなら昼に営業してやろうという、追い込まれた結果の昼の時間帯への進出だっ
たようで、当初は昼にキャバクラに行く人なんかいるのだろうか? という疑問があったようですが、営業
している店があまり多くないのでかえって繁盛しているとのこと。またキャバクラ嬢としては夜よりも働き
やすい昼に働きたいニーズが高く、経営的には夜よりもだいぶ時給を抑えられるメリットがあるよう
です。これもいわゆるブルーオーシャン戦略そのものということのようです。

固定観念にとらわれず、ビジネスシーンでいろいろと疑ってみると、新しいビジネスチャンスが見えて
くるかもしれませんね。ファイト、オー!


  


Posted by walt at 21:21Comments(0)