2008年04月09日

305) やはり変だ中国の商標取得

何年か前に、中国で「クレヨンしんちゃん」の漫画キャラクターの商標が中国企業に申請され、
本家本元の日本の会社が商標をとれず、「クレヨンしんちゃん」のキャラクターグッズが販売でき
ない事態が発生し、大きな問題となりました。

本日の読売新聞によると『特許庁が地域名を冠した特産品などに商標権を与える「地域団体商標」
(地域ブランド)に認められている「九谷焼」や「美濃焼」、「松阪牛」「鳴門金時」など日本の
名産ブランドが、中国や台湾の企業によって中国当局に商標申請され、「九谷焼」「美濃焼」に
ついてはすでに登録されていることが8日、日本貿易振興機構(ジェトロ)北京センターの調べで
明らかになった。』との事です。又、『中国では、鹿児島の名称が商標として登録申請され、鹿児島県
が3月、中国当局に異議申し立てを行ったばかり。同センターによると、昨年12月現在、47都道府県
のうち36の名称が商標として登録されている。申請は京都が93件で最も多いという。
大半は中国の企業などによるもので、個人の申請もあった。日本ブランドの知名度にただ乗りして
国内で販売する際に自社商品の価値を高めるメリットがあるほか、個人の場合は、登録された商標を
転売するケースもあるという。』との事です。

この記事を今朝読み、中国の特許庁はどのような基準で登録しているのか、商標とは何か分かって
いるのかなど憤慨しました。が、中国の仕組みが分かっているはずの日本の対応の悪さのほうを
大きく取り上げるべきだと思いました。ネットでこの件を検索してみると、すでに多くの人が
ブログ上でこの記事(問題)を取り上げていました。新聞の引用をするだけのものもありましたが。
「中国は日本を中国の一部にしようと考えているのか?」等の発言もありました。
今回は中国がらみのケースですので、騒ぎ立てていますが、昨年ヨーロッパでも同じようなことが
あったことを記憶しています。新聞沙汰にはならなかったので知らない人が多いと思いますが、
日本茶をヨーロッパに輸出したとき、日本茶の品種がすでにヨーロッパで商標登録されており
日本の品種名で通関ができない、販売できない事が生じました。最終的にどのように解決したかは
知りませんが、静岡のお茶の輸出業者からすれば大きな問題ですし、又、静岡の産業にとっても
大きな問題です。確か「牧之原」も登録されていたのではないかと記憶しています。よって、今回
のケースは中国に限った話ではありません。

当方が言いたいことは、勿論中国のやり方は非常識ですし、おかしいことです。でも、今始まった
事ではありません。結局、日本が学習能力が無かったことです。後で発覚し、クレームをしても
後の祭りのはずです。同じことは昔の日本でもあったと思います。海外のブランド、地名などを
商標にして商品化した物もあったはずです。現在の情報化社会において、情報はあっという間に
広がります。「クレヨンしんちゃん」の問題から何年経ったのでしょうか?他の業界ではその間に、
他人事として何もしていなかったとしたら、怠慢の一言です。明日は我が身として対策を講じな
ければならなかったはずです。

昨日、エスカレータでサイド事故が発生しました。勿論、管理責任者であるスーパーの過失は
逃れませんが、最終的には安全は自分で守るしかありません。そのことを、間違って解釈している
人も多いようです。
それにしても、同じ漢字圏の中国と日本。書体は違ってもキャラクターは同じです。もしかして
自社商品に不安のある企業は直ぐに商標の確認をすべきでしょう。国内市場のみのマーケットと
思っていても、何時、どんな輸出ビジネスチャンスがあるか分かりません。
早く手を打ちましょうね。



Posted by walt at 22:15│Comments(0)
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