2008年04月02日

298) 「建サク」というビジネスモデル

一昨日の朝刊フジサンケイ ビジネスアイに「建築業界の常識が変わる」と題した記事が載って
おり、興味深く読みました。全国の中堅建設7社が全国各地の建設工事を直接受注できる工事
情報の検索サイト「建サク」を共同で開設し、サービスを開始したとの事です。この「建サク」
は工事業者を募集する発注者がサイトに掲載する工事情報を建設業者が閲覧し、メールで条件
をつめて受注する仕組みです。両社の直接取引により工事コストの削減や受注企業の収益改善
が期待できるとの事です。

このシステムは三重県のコードー社が昨年5月に開発しビジネスモデル特許を出願したもので
7月より建設工事の発注者と工事業者をインターネット上でマッチングさせる国内初の建設請負
紹介サイトとして開設されました。
ご存知のように日本の建設業界はゼネコンを中心とした建設請負組織となっております。建設
業者は全国に焼く56万社あるといわれ、そのほとんどが中小企業と個人経営の工務店です。
ゼネコンが中心となって受注し、下請け、孫請け業者に段階的に請け負わせる請負体系となって
います。又、工事を請け負った業者がさらに施工を下請けに出しマージンだけを採る中間業者の
存在もあるようです。談合問題が公になり規制されるようになってはいますが、いわゆるどんぶり
勘定もまだ続いていることになります。「建サク」を開発したコードー社の社長は「垂直重層的
に事業を分配する従来システムが制度疲労を起こしており、悪循環を打破し業界を活性化させる
システムとして建サクを活用して欲しい」と言っています。

当方、家を建ってから11年経過します。現在の住宅の見積もり金額がどのように算出されるか
分かりませんが、従来どおりの坪単価で計算されているのでしょうか?当時、当方は47.5万円/
坪単価が標準で、それに各種オプションを付け足す方法でした。屋根は瓦にして○○万円アップ、
基礎にくいを打つ補強料金で○○万円アップ、水道、ガス工事代、足場の組み立て料金やその他
もろもろが加算されて、坪単価にして60万円以上になってしまいました。本来であれば、材料費が
いくらで、什器がいくら、屋根・外壁がいくら、内装代、大工さんの手間賃がいくらなどと原価より
計算されれば一番スマートなのですが、坪単価にするほうが簡単なのでしょう。当方のハウス
メーカーはほとんど値引きがありませんでしたが、弟が作った家は出精値引きと言うわけの分から
ない値引きが100万円単位で見積もられるという恐ろしいものでした。今回の建サクとは少しケース
が異なりますが、建設業界ほどわけの分からないものはありません。この建サクシステムを利用
することにより、透明性がでて、施主、施工業者とも納得の行く仕事ができるようになれば良いと
思います。

そろそろ外壁の塗りなおしをしなければなりませんが、専門業者に見積もりを取り、その後この
建サクシステムを使用してみようかなと思った次第です。
昔は近所の大工さんに依頼して家を建てました。補修、修理も大工さんに依頼しました。「あの
大工さんに任せればよい」という考えがあったと思います。現在はそのような風習が薄れてきて
いますが、貴方はネットで建設工事を発注する事には異論がありませんか?又、利用しますか?

建サク: http://www.ken-saku.jp/




Posted by walt at 22:16│Comments(2)
この記事へのコメント
移動式クレーン(5t〜60t)の経営をしてます
Posted by 有限会社木曽川重機 at 2008年06月11日 18:58
木曽川重機様

木曽川重機さんはいわゆる建設機器の請負の仕事を
しているのですか?当方は建設業ではないため、詳しい話は
わかりませんが、このような「建さく」システムは喜ばしいもの
でしょうか?それとも.....
消費者の立場からすると喜ばしいものです。
もし、古い体質であれば、今後は少しでも変革していただけると
うれしいのですが、どんなものでしょうか?
Posted by waltwalt at 2008年06月11日 23:09
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298) 「建サク」というビジネスモデル
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