2008年02月07日

244)日本の1人当たりGDPは18位

先月、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)大田弘子氏が「すでに日本は経済大国ではない」と
発言がありました。昨年末に内閣府が発表した「国民経済計算確報(2006年度)」によると、
日本の1人当たりGDPはOECD加盟30カ国中18位となってしまったとのこと。2000年度時点では
世界3位にあった日本の1人当たりGDPは、以降毎年順位を下げ、今では下から数えたほうが早い
位置にまで低下してしまいました。

「国民経済計算確報」のデータをもとに、世界における日本の豊かさの位置づけを整理してみると、
1人当たりGDPが5万ドルを超える最上位グループには、ルクセンブルクや、ノルウェーなどの北欧
諸国があり、そして4万ドル前後の第2グループには、アメリカ・イギリス・カナダなど欧米の主要
国が位置します。日本の位置づけはその下の第3グループで、1人当たりGDPが3万ドル前後です。
このグループには、日本のほかにイタリア・スペイン・ギリシア、ニュージーランドが含まれます。
ちなみにOECD加盟国で最下層の第4グループを構成するのは、韓国、ポルトガル、メキシコ、
トルコポーランドです。つまり日本の位置づけは、先進国の中では最下層に沈んだことになるよう
です。

2000年度から2006年度までの6年間で、日本の1人当たりGDPは欧州諸国やカナダ・オースト
ラリアなどにごぼう抜きにされました。そして今ではイタリア・スペイン・ギリシアといったEUの中
では貧しい部類に属する国に追いつかれつつあるのが現状です。2000年3位、2002年6位、
2004年12位、2006年18位といった具合に下がっており、2007年ではいったい何位になった
のでしょうか?このGDPと同じように、学力も下がっています。海外での買い負けも著しいようです。
これは単なるGDP低下だけの問題ではなく、一連の関連性があるようにも思えます。かつて大英
帝国が産業革命を期に成長し、その後衰退の一途をたどったように、日本も1980年代の「Japan
as No.1」から衰退していくのでしょうか?すでに衰退の兆しがあるということです。

知識人は1980年代における最先端産業はエレクトロニクスビジネスであり、そして1990年代以降
は、金融やITビジネスが最先端産業となったにもかかわらず、日本はこの流れについていけなか
った。日本の金融・IT産業は、欧米の先進企業に太刀打ちできなかった事が原因と言っています。
まずは、「豊かさ幻想」から脱却することが重要。「日本国内で通用すればよい」というドメスティック
思考を断ち切ること。グローバルに通用する製品・サービスを生み出すことを今後、目指さなければ
ならないとのことです。

我々は事実として豊かではないことを認識しなければなりません。それにしても内閣府特命担当大臣
(経済財政政策)大田弘子氏の発言は大臣の発言としてはひどいものです。経済財政政策担当大臣
ですから、「現状18位となってしまいましたが、今後上位に戻るようあれこれ対策を打つことに最善を
尽くします」と何故いえないのでしょうか?経済の衰退、大臣の資質の衰退も比例してますね。





Posted by walt at 21:52│Comments(0)
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