2007年12月02日
179) レアメタル争奪戦激化
このところ、新聞でもTVでもレアメタルのニュースが流されています。いわゆる希少金属の総称としてレアメタルと呼ばれています。銅・亜鉛・鉛などをベースメタルと呼び、ニッケルやプラチナなどをレアメタルと呼んでいます。レアメタルと言うと他には32種類もあり、代表的なものとしてレアアース、パナジウム、タングステン、インジウム、クロム、コバルト、マンガン等があげられますが、聞いたことのないものばかりですよね。ただ、我々の生活にはなくてならない物ばかりのようです。
なぜ、このところレアメタルが注目を浴びてきたかと言うと、携帯電話や、自動車にはなくてはならないものでその需要が世界的に増加したことも原因ですが、中国が国策としてこれらの金属の囲い込みをし始めたということもあるようです。今まで資源の輸出国だった中国は、経済の急成長に伴って国内需要が急増し、自給率が低下。みるみるうちに輸入国に転じてしまいました。レアアース、タングステン、インジウムは中国が50%以上の産出シェアを持っており、レアアース、タングステンは90%以上のシェアがあります。しかしそれらを国内消費に回し、外部からの供給に積極的になっています。
日本の商社もこの危機を乗り越えるために、世界中を飛び回っているようですが、遅れを取っているとのこと。ほとんどの産地にすでに中国企業・中国政府が足を運んでいるようです。ようやく、政府も本腰となり、2007年11月15日から3日間、甘利明経済産業相が南アフリカとボツワナを訪問し、南アフリカ政府とは、鉱山の共同開発や資源探査、企業進出の環境整備で合意、ボツワナ政府とも衛星を使った資源探査を共同で行うことなどで合意したようです。ただこれだけでは焼け石に水の状況のようです。
ベースメタルやレアメタルなど非鉄金属の価格高騰が背景で、代表的なベースメタルである銅の場合、1t当たりの地金価格は、1998年以降、1,500~2,000ドルで推移していたが、2003年に急騰し、2005年10月には史上初の4,000ドル台をつけました。2006年5月には最高値の8,788ドルを記録し、その後も、7,000ドル台で乱高下を続けているようです。同様に亜鉛地金は1998年比で4~5倍、鉛地金は6倍に価格が跳ね上がっているとのことです。レアメタルはそれ以上の価格上昇率のようです。先日のテレビで報道で、ロシア極東地域の鉱山採掘権を得るがために、日本の鉱物専門商社の社長が開発費用の半分の150億円まで費用を負担すると商談していました。利益の70%がロシアの会社、30%が日本の会社との条件だったようです。この鉱山にもすでに中国企業がコンタクトしていました。
我々が幼い頃、社会科の教科書には「日本は資源の少ない国であるため、資源を輸入し、製品を輸出するいわゆる加工貿易国である」と教わりましたが、今では、資源の確保が先決で、資源を確保しなければ何も出来ないといった状況になってしまったようです。中国からは、日本の精密加工技術供与の条件であれば、資源を供給すると言われているとのこと。このトレードオフ
さてどうなることでしょうか?
なぜ、このところレアメタルが注目を浴びてきたかと言うと、携帯電話や、自動車にはなくてはならないものでその需要が世界的に増加したことも原因ですが、中国が国策としてこれらの金属の囲い込みをし始めたということもあるようです。今まで資源の輸出国だった中国は、経済の急成長に伴って国内需要が急増し、自給率が低下。みるみるうちに輸入国に転じてしまいました。レアアース、タングステン、インジウムは中国が50%以上の産出シェアを持っており、レアアース、タングステンは90%以上のシェアがあります。しかしそれらを国内消費に回し、外部からの供給に積極的になっています。
日本の商社もこの危機を乗り越えるために、世界中を飛び回っているようですが、遅れを取っているとのこと。ほとんどの産地にすでに中国企業・中国政府が足を運んでいるようです。ようやく、政府も本腰となり、2007年11月15日から3日間、甘利明経済産業相が南アフリカとボツワナを訪問し、南アフリカ政府とは、鉱山の共同開発や資源探査、企業進出の環境整備で合意、ボツワナ政府とも衛星を使った資源探査を共同で行うことなどで合意したようです。ただこれだけでは焼け石に水の状況のようです。
ベースメタルやレアメタルなど非鉄金属の価格高騰が背景で、代表的なベースメタルである銅の場合、1t当たりの地金価格は、1998年以降、1,500~2,000ドルで推移していたが、2003年に急騰し、2005年10月には史上初の4,000ドル台をつけました。2006年5月には最高値の8,788ドルを記録し、その後も、7,000ドル台で乱高下を続けているようです。同様に亜鉛地金は1998年比で4~5倍、鉛地金は6倍に価格が跳ね上がっているとのことです。レアメタルはそれ以上の価格上昇率のようです。先日のテレビで報道で、ロシア極東地域の鉱山採掘権を得るがために、日本の鉱物専門商社の社長が開発費用の半分の150億円まで費用を負担すると商談していました。利益の70%がロシアの会社、30%が日本の会社との条件だったようです。この鉱山にもすでに中国企業がコンタクトしていました。
我々が幼い頃、社会科の教科書には「日本は資源の少ない国であるため、資源を輸入し、製品を輸出するいわゆる加工貿易国である」と教わりましたが、今では、資源の確保が先決で、資源を確保しなければ何も出来ないといった状況になってしまったようです。中国からは、日本の精密加工技術供与の条件であれば、資源を供給すると言われているとのこと。このトレードオフ
さてどうなることでしょうか?
Posted by walt at 22:07│Comments(0)