2010年02月26日

960) 独り勝ちのマック店舗縮小

昨日、本日と女子フィギャースケートとトヨタの話題でもちきりでした。他にニュースは無かったのかと思うほどです。バンクーバーオリンピックで実況しているキャスターは夜のニュース番組に生出演し、翌日の朝のニュースでも出演するのですから、ほんと忙しい日々を送っていることと思います。多分寝る時間も少ないことでしょう。さて、日本中が注目している明日のフィギュアスケート女子フリー、結果は如何でしょうか?それとは対照的なトヨタ自動車のリコール問題。米国下院での公聴会を見ると、トヨタ叩きを敢えてしているとしか思えません。勿論、リコールに至ったトヨタの責任はありますが、議員さんたちはどうしたいというのでしょうか?トヨタは否を認めています。否を認めず誤ることをしない、人のせいにする利己的な何処かの国民とは全く異なり、誠実に答えているのに、彼らの真意がわかりません。選挙前の議員さんの売名のパフォーマンスではないかと疑ってしまいます。公聴会の様子を見ていて、気持ちが萎えてくるのは当方だけでしょうか?

日経BPオンラインの記事で気になったものがありました。日経ビジネスに掲載された記事だそうですが、ユニクロと共に勝ち組といわれたあの日本マクドナルドが全店舗の1割以上である433店舗を1年以内に閉鎖する事を発表したそうです。現在の外食不況の中、独り勝ちをしている、今年1月には1日の売上高が28億1,180万円となって過去最高を記録したあのマクドナルドが大規模閉店を発表したのですから、何故と言わざるを得ません。その理由を今回の記事で明らかにしていました。原田泳幸社長は「この時」を6年間、待っていたと言ったそうです。閉店に伴う費用として営業利益の46%に相当する特別損失120億円を計上し、純利益は大幅な減益になる見通しだそうです。マックの業績は依然として好調で、同時に発表した2009年12月期決算では、全店売上高、営業利益、経常利益ともに上場以来最高を記録している為、業績低迷を理由にした撤退ではない事が明らかとなっています。

では、なぜ?2004年に就任した原田泳幸社長兼会長は 「この会社は米国籍のグローバル企業だ。意識を変えてほしい」と檄を飛ばしたそうです。ご存知のように、日本にマクドナルドという米国のファストフード業態を「輸入」したのは藤田商店社長の藤田田氏でした。1971年に第一号店舗をかまえたのは、何と東京銀座の三越店舗内でした。ライオンの像近くにマクドナルドの店舗があったと記憶しています。当時は店舗内に食べる場所はなく購入するだけでした。歩行者天国の時は 道路にテーブルとイスが置かれそこでハンバーガーを食べたように思います。それから店舗数を全国に拡大していき、100円マックも登場し、2000年初めには、極端な値引き攻勢と大量出店による増収策に走った藤田流の経営は行き詰まりを見せました。そして2004年に現社長の原田氏が就任したわけです。当方知らなかったのですが、藤田社長時代は「独立支援制度」によって社員から独立し、FC加盟店主として全国各地で「一国一城の主」となっていたそうです。そして2006年、FCオーナー会議で、新しいFC戦略も打ち出しました。個人が独立するための仕組みではなく、地域の企業が一定の営業範囲内の店舗をすべて運営する「エリアFC」と呼ばれる手法を採用したとのことです。その結果6年をかけ、2009年12月期の当期純利益は、過去最高の128億円となり、戦略的に店舗数の縮小をして財務体質を強くする事ができるようになったということです。何か原田社長は、今回のトヨタのことを予期していたかのように、急速な拡大は企業体質を悪くするため、店舗拡大による売り上げ拡大をするのではなく、筋肉質な財務体質にしつつ緩やかな拡大政策をとることにしたのだと思われます。

企業の売り上げ拡大を店舗数の拡大で実現させている会社がまだ多くあります。市場の拡大は見込めない昨今、シェアを取るしか拡大はありません。店舗数の拡大による過当競争が起き、資本力のある企業が勝ち残るしかありません。もしくは結局共倒れとなるかもしれません。その点を考えるとマクドナルドの今回の決定は将来どのような結果をもたらすのでしょうか?さて昨年は、マックコーヒーが話題となりました。その他にもヒット商品となったハンバーガーを出しました。さて、今年はどんな新商品で勝負してくるのか楽しみですね。






Posted by walt at 00:35│Comments(0)
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