2009年12月02日

897) ものづくり道場

先週14回にわたる「農商工連携推進人材育成講座」が終了しましたが、12/1に静岡県産業部商工業
局が主催する6次産業の理解を深める講座「感動を呼ぶ ものづくり道場」の案内があり、昨日参加し
ました。ものづくり道場は14:00からでしたが、午前中9:30より静岡油化工業株式会社の視察ツアー
があり、そちらにも参加しました。静岡油化工業さんと言うと廃油をバイオジーゼル軽油にリサイクル
している事を聞いていたため、興味ある会社でした。ものづくり道場の会場となったのは、清水区の
清見寺で由緒ある清見寺でそのような催しができるのかと疑問を持ちつつ参加しました。

静岡油化工業さんの視察は30名の参加で静岡県のバスに乗って行きました。静岡油化工業さんは
用宗漁港横を通り海岸に面した道沿いにありました。事務所と工場が分かれており、スペースの問題
から2班に分かれそれぞれ講義と工場視察をしました。当グループは工場視察からしたのですが、
事業としては豆腐を作った後のおからを乾燥させ、飼料や肥料原料にすること、廃植物油からバイオ
ジーゼル軽油に精製すること、そしてサツマイモから焼酎を作り、副産物であるサツマイモのカスを
発酵させバイオエタノールを作ることが説明され、それぞれの製造工程を見せて頂きました。おからは
静岡県豆腐油揚げ協同組合の指定工場であるとのことで毎日60~70トンのおからが持ち込まれる
そうです。それを乾燥させておからの粉末を作り、ペットフードや家畜のえさの原料としているようです。
現在ではキノコ栽培の菌床としての利用もされているようです。廃油は仮定の廃油を静岡市がステー
ションを設け回収し、精製することによりグリセリンとバイオジーゼル軽油が誕生します。1日当たり
4.5キロリットルできあがり、自社の車、静岡県の自治体公用車や、静鉄バスなどに利用されている
そうです。そして今回の6次産業的役割を果たしているのが、農家さんに比較的栽培の楽なサツマイモ
も作ってもらい、そのサツマイモを買い上げ、酒蔵でいも焼酎を委託生産し、自社ブランド「磯五郎」と
して販売するそうです。「磯五郎」は社長の名前だそうです。また、サツマイモのカスを発酵させ、バイオ
エタノールを作ります。尚、農家さんでは秋にサツマイモを収穫し、その後菜種を撒き、春に実を収穫し
て菜種油にするそうです。よって、畑では1年を通じて作物が植えられるそうです。これらの技術は
静岡県工業技術センターとの協力を得て行われたとのことでした。

午後から、清見寺に場所を移しました。清見寺の本堂が休憩所となり、講座は別の広間で開催されま
した。川勝県知事の開会のあいさつ、東京大学名誉教授の月尾氏の「足元の宝物で地域を元気に」、
事例研究講座として静岡油化工業さんの長島社長の話、鹿児島の日本有機株式会社野口社長の
産学官の取り組みの話がされました。川勝知事は前大学教授とのこともあり、話すことが商売であった
こともあり、原稿なしで10分ほど挨拶をしました。それには大したものだと思いました。川勝知事を知る
人に尋ねたところ、毎回原稿は用意しないと言っていました。尚、月尾教授、長島社長、野口社長の
それぞれの取り組みは興味深いものがあり、参考となりました。その後、別の部屋に移って交流会と
なりましたが、それぞれの企業の開発した焼酎や、サツマイモ麺、地場産品の試食もありました。

さて、この「ものづくり道場」ですが今後どのような展開となるのか楽しみです。ただ、残念ななことに
となりに座った人は、会社から言われて何が何だか分からず来たと言っていました。頭数を揃えること
も大事だと思いますが、我々の仲間は定員オーバーとのことで制限されたこともあり、聞きたい人が
聞けないという不合理が生じていました。このような催しの告知をもっとしっかりしてもらいたいと思い
ました。



Posted by walt at 12:42│Comments(0)
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