2007年11月07日
154) ボジョレヌーヴォー Vol.1
11月になりましたので、そろそろボジョレヌーヴォーの話が出てくる頃ではないでしょうか?
ボジョレヌーヴォーの解禁日は11月の第3木曜日と決まっていますので今年は11月15日(木)と言うことになります。ヨーロッパから日本への航空貨物便はワイン輸入業者による予約で満杯のようです。
昨年の輸入量は10年前の20倍近い史上最高の約1,100万本(96万ケース)を輸入し、世界最大のボジョレヌーヴォー消費国である日本は、第2位ドイツの320万本、第3位米国の280万本を大きく引き離しているようです。日本での小売価格が平均3,000円とすると、小売価格換算で総額300億円以上の大量のボジョレヌーヴォーの輸入から販売までが、この11月の1週間という短期間のうちにおこなわれてしまうということですので驚きです。現地では、出荷価格は1本約3~5ユーロ(約500~800円)程度といわれているので、価格のほとんどが航空便で輸入するための運賃と言うことになるのでしょうか。
なぜこれほど日本人はボジョレヌーヴォーに熱狂するのでしょうか。「初物好き」、「フランス産品への憧れ」など、いろいろな原因があると思いますが、日本人独特のブランド志向や消費行動が大きいようです。日本でボジョレヌーヴォーが成功した主な原因は、フランスのワイン輸出業界と日本のワイン輸入業者が日本市場の特性をよく研究した巧みなマーケティング手法を採用した結果だと日経ベンチャーONLINEに国際経済アナリスト中村貞彦氏のコラムに載っていました。
1)時差の活用
フランス(ヨーロッパ)と日本の時差(日本のほうが8時間早い)を活用して、「ボジョレヌーヴォーワインを本場のフランス人よりも早く味わえる!」ことを強調することで、日本の消費者の「私たちだけ」心理をくすぐったといえます。高級バッグや高級ファッションでも採用されることがあるマーケティング手法です。
2)ブランド戦略
フランスの有名三ツ星レストランのシェフなどを起用することで、日本市場で「ボジョレヌーヴォー」を話題性豊かなブランドとしてデビューさせることができました。そして、テレビ、新聞など、マスコミを通じて、ボジョレヌーヴォー解禁騒ぎを大々的に取り上げてもらう(パブリシティ)ことにも成功しました。上手なパブリシティの典型的な例といえます。
3)日本の消費者特性を活用
普段はワインをあまり口にしない大量の消費者をも巻き込んで、ボジョレヌーヴォー解禁日をバレンタインデーやホワイトデーと並ぶ国民的なイベントに発展させることに成功しました。「他人の動向や持ち物に影響されやすい」日本人独特の均質的消費行動を巧みに掴んだ好例といえます。
「生産地との時差や季節差」「産品のブランド化」「日本独特の消費者特性」という、マーケティングにとって重要な要素をフルに活用した結果、ボジョレヌーヴォーは輸入ビジネスでの大ヒット商品になりました。さて、今年はどうなるのでしょうか?夏が暑いと良いぶどうが採れ。おいしいヌーボーワインが出来ると言われています。毎年、とあるワイン屋さんのものを注文しますが、先週その店から電話があったようです。もしかしたら、今年はあまり予約の状況が芳しくないのではないかと推測しました。
皆さんはどうされますか?
ボジョレヌーヴォーの解禁日は11月の第3木曜日と決まっていますので今年は11月15日(木)と言うことになります。ヨーロッパから日本への航空貨物便はワイン輸入業者による予約で満杯のようです。
昨年の輸入量は10年前の20倍近い史上最高の約1,100万本(96万ケース)を輸入し、世界最大のボジョレヌーヴォー消費国である日本は、第2位ドイツの320万本、第3位米国の280万本を大きく引き離しているようです。日本での小売価格が平均3,000円とすると、小売価格換算で総額300億円以上の大量のボジョレヌーヴォーの輸入から販売までが、この11月の1週間という短期間のうちにおこなわれてしまうということですので驚きです。現地では、出荷価格は1本約3~5ユーロ(約500~800円)程度といわれているので、価格のほとんどが航空便で輸入するための運賃と言うことになるのでしょうか。
なぜこれほど日本人はボジョレヌーヴォーに熱狂するのでしょうか。「初物好き」、「フランス産品への憧れ」など、いろいろな原因があると思いますが、日本人独特のブランド志向や消費行動が大きいようです。日本でボジョレヌーヴォーが成功した主な原因は、フランスのワイン輸出業界と日本のワイン輸入業者が日本市場の特性をよく研究した巧みなマーケティング手法を採用した結果だと日経ベンチャーONLINEに国際経済アナリスト中村貞彦氏のコラムに載っていました。
1)時差の活用
フランス(ヨーロッパ)と日本の時差(日本のほうが8時間早い)を活用して、「ボジョレヌーヴォーワインを本場のフランス人よりも早く味わえる!」ことを強調することで、日本の消費者の「私たちだけ」心理をくすぐったといえます。高級バッグや高級ファッションでも採用されることがあるマーケティング手法です。
2)ブランド戦略
フランスの有名三ツ星レストランのシェフなどを起用することで、日本市場で「ボジョレヌーヴォー」を話題性豊かなブランドとしてデビューさせることができました。そして、テレビ、新聞など、マスコミを通じて、ボジョレヌーヴォー解禁騒ぎを大々的に取り上げてもらう(パブリシティ)ことにも成功しました。上手なパブリシティの典型的な例といえます。
3)日本の消費者特性を活用
普段はワインをあまり口にしない大量の消費者をも巻き込んで、ボジョレヌーヴォー解禁日をバレンタインデーやホワイトデーと並ぶ国民的なイベントに発展させることに成功しました。「他人の動向や持ち物に影響されやすい」日本人独特の均質的消費行動を巧みに掴んだ好例といえます。
「生産地との時差や季節差」「産品のブランド化」「日本独特の消費者特性」という、マーケティングにとって重要な要素をフルに活用した結果、ボジョレヌーヴォーは輸入ビジネスでの大ヒット商品になりました。さて、今年はどうなるのでしょうか?夏が暑いと良いぶどうが採れ。おいしいヌーボーワインが出来ると言われています。毎年、とあるワイン屋さんのものを注文しますが、先週その店から電話があったようです。もしかしたら、今年はあまり予約の状況が芳しくないのではないかと推測しました。
皆さんはどうされますか?
Posted by walt at 21:38│Comments(0)