Walterのモノローグ　-50にして天命を知った後-

多くの経済学者、評論家が心配していた景気が悪くなることによる「デフレスパイラル」が徐々に
押し寄せてきたように感じます。各社メーカー、流通業の低価格化が目立ってきました。流通業
での勝ち組といわれるユニクロが服飾関連業界を引っ張り、それに対抗するように大手スーパーの
イオンが値下げ攻勢をかけてきました。昨日15日に独自ブランド「トップバリュ」の秋冬向け新型
フリースを昨年より価格を3割下げ、18日より発売することを発表しました。素材を一括発注する
ことでコストを抑え、毛玉にならない加工をしたほか色の品ぞろえも増やしたそうです。
販売目標は昨年の2倍で450万枚だそうです。イオングループでは今年の夏に易いジーンズをユニ
クロに対抗したばかりですので、この秋も一騎打ちの体制を採ると見られます。そんなイオンをよそ
にユニクロは「ユニクロシューズ」を発表しました。履き心地の良いシューズを低閣下ウで販売する
そうです。控え目な販売金額ですが40億円を目指すと言っていました。ユニクロの進出により靴業界
でも、又新たな動きがあるかもしれませんね。

ところで、日本航空は再建のため、6,800人に及ぶリストラと航空業界再大手のデルタ航空、2位の
アメリカン航空に提携話を持ちかけていることはすでに報道されています。国土交通省の指示により
すでに1,000億円の日本政策投資銀行からの融資を受けることが決まりましたが、その他の1,000
億円を外資頼みとなったようです。再建策はリストラの他、2011年までに国内線の2割に当たる29
路線、国際線の21路線の計50路線を廃止することも盛り込んであるそうです。国内7空港、海外9
空港で、路線運行の撤退を検討しており、その中で富士山静岡空港も候補に挙がっているそうです。
富士山静岡空港発着の新千歳、福岡線が検討されているようです。福岡線と言えば先日川勝静岡
県知事が日本航空とトップ会談で搭乗保証の件と機材の縮小を話し合ったばかりです。話し合いを
設けた時にはすでにこの静岡空港の撤退検討をされていたはずです。

川勝知事は「県と日本航空が交わした覚書は搭乗率を上げ、利用を促進するための覚書であり、その
精神に反する。残念というよりけしから行為という印象で、道義的責任を問いたい」といったそうです。
現在の日本航空の問題では、道義的責任を問いても何にも意味がありません。過去の経緯から
しても、日本航空が仕方なく路線を開設したようにしか思えません。開港に当たっては県は根本対策
を取らずに小手先の対策でこの場しのぎをしようとしてきたに過ぎないと思われます。さて、知事が
いう道義的責任を問いても「ごめんなさい」の1点張りであればそれ以上の解決にはなりません。責任
追求より他にやることがあるように思えるのですが.....この結果は如何になるのでしょうか？