2009年07月20日

770) 北海道・大雪山系トムラウシ山の遭難

46年ぶりの皆既日食が明後日22日となりました。奄美大島や、トカラ列島に観光客が続々と
入ってきているそうです。さて、天気はどんなものでしょうか?静岡では9:55頃から始まり
75%ほどの日食を見ることができるようです。次回は2035年9月2日の北陸・北関東などで見ら
れるそうですが、何と26年も後のことですので、できる限り今回観てみたいものです。
735) 7/22の皆既日食で日食の見方について触れましたが、まだ多くの方が間違った日食の
見方をするのではないかと心配です。独立行政法人科学技術振興機構(JST)が配った、日食
を観るグラスが不良品とのことで回収騒ぎが生じました。JSTと言えば日本でも有数の科学技術
新興の団体です。科学の見本となる団体がそのような単純ミスでは困ったものです。天気予報
では静岡は曇りのようですが、晴れることを期待しましょう。

北海道・大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で縦走ツアーの参加者ら18人が遭難、8人が死亡
した事故ですが、登山をする当方としては、何故と思われることが多すぎて、ガイドは本当に登山
経験者なのか疑ってしまいます。パーティーを引率したガイドは遭難当日の16日に出発前の
ツアー客に対して「天候は昼前には良くなるだろう」と説明していたことが判明し、実際には天候が
悪化して5人しか自力下山できておらず、ガイドの判断が適切だったかどうか疑問です。まずは日程
ですが、3日間で、旭岳からトムラウシ山の計45キロの行程を縦走する計画が正しかったかどうか
です。1日当たり15キロは登山は長いような気がします。ましてやは参加者の登山歴や、経験、体力
などわからない中でパーティです。15人のパーティに3人のガイドだったようですが、其のあり方が
どのようであったかも気になるところです。また、計画の時点で避難小屋を宿泊場所にしていたとした
ら言語道断です。そんなことはないと思いますが、非難小屋に宿泊すること自身、異常事態ですので、
エスケープルートを使用するなりして、下山すべきだったと思います。

国土地理院の1/25,000の地図を見ましたが縦走ルート上にトラウシ山があり、アプローチは長い山
でした。よって下山ルートは限られていたかもしれません。であればなおさら非難小屋から出発せず、
そこで待機すべきだったと思います。それにしても、登山者が軽装だったことも気になります。気温は
100mにつき0.6度下がると言われます。2000mの山であれば平地よりも12度は温度が低くなり
ます。又、体感温度は風が1m/s吹くにつれて1度下がると言われていることは常識です。防寒具を
もっていないこと自体理解に苦しみます。やはり主催者は最新の注意を払い、装備についても、事前に
確認をする必要があったのではないかと思います。

実際問題として、中高年齢の登山は増えています。そういう当方も中高年齢に位置しますのでその
仲間ですので、偉そうなことは言えませんが、当方ならこの工程の登山であれば参加するのに躊躇
します。多分大雪山系トムラウシ山は素晴らしい山なので、その魅力に負けてしまうのでしょう。当方、
来週南アルプス北岳を始め間の岳、農鳥岳の白根三山を2泊3日で行く計画を立てていましたが、
2日目の山行時間が長く、1泊2日で北岳飲みのピストン登山に変更しました。無理をすれば行ける
行程ですが、無理はすべきでないと判断したからです。朝は5時、6時に出発して、目的地に14:00位
に着くように予定を作ります。遅くても15:00には目的地に着きたいものです。

これから夏山本番となり、多くの山は賑わうこととなります。登山は無事帰宅して終了します。無理を
せず、時間に余裕をもった予定を作り、予備日も設けたいものです。昔と比較すると信じられないこと
ですが、稜線に出ると携帯電話が使用できる場所もあります。その意味では安全確保ができるように
なりましたが、所詮山の中であり、不便な場所です。信じられるものは自分の足、体力のみです。その
ことを肝に銘じて夏山を楽しんでいただきたいと思います。







Posted by walt at 23:28│Comments(0)
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