Walterのモノローグ　-50にして天命を知った後-

消費者のニーズ、ウォンツの多様化に伴い、生産側であるメーカーも需要に合わせたものづくりをしています。その中でおいしさにこだわった圧力炊飯釜、時間にこだわったアイスクリームと洗剤が発売されました。

冷蔵庫や洗濯機といった生活家電（いわゆる白物家電）は、買い換え需要が中心となっており、出荷台数は横ばいでしたが、このところ炊飯器の販売台数が徐々に増えているようです。炊飯器の出荷台数は年間650～660万台前後にまで伸びており、3万円以上の中～上級クラスが3割弱と、かなりの割合を占めるようになったとのこと。ちなみに当方も先月買い換えましたが7万ほどのものには手が出ませんでしたが中級クラスを買いました。この結果はご飯の味にこだわる人が、増えてきたことに由来するようです。この好調な売れ行きに支えられて、各社、10万円前後の高級機種を続々と発表し、どの製品も独自の工夫がされていますが、この秋、象印から圧力鍋と同じ仕組みを炊飯器に取り入れた炊飯器が発売されました。ごはんに甘みが増すようで、加圧することで釜内温度が100度以上になり、デンプンが糖に変化しやすくなるからだそうです。9月21日に発売された「極め炊き」の新型では、従来機種に比べ、なんと20％も甘みを引き出すことに成功したととのことです。単に加圧するだけで糖分が増えるかなと思うのですが、お米のα化が始まる70℃から1.15気圧で加圧した結果、デンプンの分解が促進され、糖の溶出量が増えて、最終的にはご飯の甘みが20％も上がったそうです。

余談ですが、コシヒカリを炊くときに「きらら397」を10％程度混ぜて炊くと、不思議なことに甘酒に塩を少し入れたときと同じように、コシヒカリ本来の味が引き立つのだと日経BPセカンドステージの記者は言っていました。だまされたと思いためしてみませんか？

森永乳業が夜食べるアイスクリーム「真夜中の贅沢」が9/17より地域限定で発売されました。20代～40代の女性の43％が夜9時以降にアイスを食べるというアンケート調査の結果を経て、カロリー控えめで濃厚な味わいのアイスクリームを開発したそうです。又、働く女性の4割が夜洗濯をするという結果を基に、花王が夜洗う「スタイルフィット」洗剤を発売しました。部屋で干しても独特の匂いがなく、早く乾くようです。花王では、「夜洗い.com」という専門サイトも立ち上げています。
あえて限定的にすることで付加価値を持たせる売り方をするとのこと。今後益々時間にこだわった商品が出そうな予感がします。

花王　夜洗い.com : http://www.kao.co.jp/stylefit/