2007年08月28日

83) 食の安全(2)

「喉元過ぎれば熱さ忘れる」といわれておりますが、ちょっと意味合いが違いますが不二家、ミートホープの不祥事の後、又、同じような事件「白い恋人」の大腸菌、消費期限改ざん事件が発覚しました。喉元というよりは「対岸の火事」ということで、何も教訓にしていなかったことになります。そこに根強く残っている体質とは何でしょうか?ひとつ言えることは、売り上げ、利益至上主義であり、儲けを優先したことになります。勿論企業は利益がなければ企業活動が出来ませんし、社会貢献もできません。「儲ける」ことは「信者づくり(ファンを作ること)」とよく言われますが、折角のファンを裏切った事をしていたということになります。多分再建は難しいのではないでしょうか?
企業のCSRの一環でコンプライアンス(法令順守)が叫ばれており、コンプライアンスに関しては昨今多くの企業が取り入れてきています。営業経験者であれば経験をしたことがあると思いますが、いわゆる営業成績作りのための客先への押し込み販売が悪い一例です。決算前はその傾向が高いのではないでしょうか?その月の売り上げ成績が上がっても翌月はその分減ります。場合によっては回収遅れになるかも知れませんが、一次しのぎでやってしまいます。部門長の指示でやる場合もあるでしょうし、社長の指示でやる場合もあるのではないでしょうか?決して良いことではないのですが、又、良くないと思っていても数字作りのためにやってしまいます。短期的に見せかけの数字が出来ても長期的には同じですが、短期的結果を求められるためやってしまい、慢性化した結果が粉飾決算という恐ろしい結果になってしまいます。このたびのコンプライアンス導入により、このような営業方法がなくなればよいのですが、このところの一連の事件を見ていますと、そうともいえないのが残念です。
先日コラムに働く意味合いについて「一生懸命に働いて、良い報酬を得て、良い生活をするための手段」とだけ考えていたのだが、とある社長に「人に喜ばれ、人の役に立つところに、一生懸命に働くことの本当の意味がある」という話を聞かされ、この社長のもとで働きたいと思った。と載っていました。「個」から「社会」へと意識が変わったわけです。この会社石屋製菓も「社会」よりも「個」のみしか考えていなかったということでしょう。
食の安全を考えるにあたり、我々消費者は残念ながら大きな会社、有名な会社であるから内部体質はしっかりしているだろうという固定観念を変えなければなりません。しかし、それぞれ全てチェックするわけもいきませんので、後は信ずるしかありません。信じることイコール信者(ファン)になることです。そして、信者(ファン)になり、企業に儲けてもらい、その儲けを設備・品質保証にもっと投資してもらい我々に安心を与えて頂きたいと思います。



Posted by walt at 22:50│Comments(2)
この記事へのコメント
突然スイマセン。気になる話題だったもんですから・・・
何処の企業でもコンプライアンスはやっており、それに+して人事効果制度というのもやっていると思います。その際の効果項目?審査項目とでもいいましょうか?売上高や費用対効果などを項目にあげ、数字の積み上げを誘発する環境でやっています。本来は顧客満足度での判定をすれば、信頼が失われないのだろうけど、短期間で実績を求めたがる風潮がある昨今、まだこの手の問題は多そうです。気がついた資生堂は凄い!経営者は見習うべきでしょう!
Posted by kikakusya at 2007年08月28日 23:28
kikakusyaさん

コメントありがとうございます。
何かで読んだのですが、経営者の方々は自分の任期中に問題がないよう
したがるようですね。本来であれば次の人、会社の将来を考えた行動を
していただくのが役割だと思うのですが.....
コンプライアンスにしてもやっているという対外的なアピールのために取り入れているとしか考えられない会社が多いと思います。
Posted by walt at 2007年08月29日 22:30
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