2008年12月22日

560) 有機栽培理論の講義

このブログでもお茶のことやミカン切りのことなどを書きましたが、実はカテゴリーで「50代から
の痛快ライフ」があり、そこでも家庭菜園のことを書いています。そんなわけで当方農業関連にも
興味を持っているわけであります。今日、株式会社ジャパンビオファーム小祝社長の有機に関
する貴重な話を聞くことが出来ました。

本日とある団体の農業に関する講座があり、そのゲスト講師として小祝氏が講演したものです。
40名ほどの生産者、流通業者が集まりました。小祝先生は10年以上前から「有機栽培の科学」
にせまり、単なる経験や勘ではなく、データに基づいた施肥設計を確立し、有機栽培でも無機栽培
以上の立派な作物ができることを実証してきた方です。現在では農協、大学、外食産業などから
講演依頼を受け、年間300回以上の講演を全国でおこなうという非常に多忙な方でもあります。
本日の講義を聴いて、今までの有機の考え方が根本的に違っていたことをつくづく感じました。
小祝先生の話し方は何処となく武田鉄也さんに似ていると思ったのは私だけだったでしょうか?

一般的に言うと有機栽培は無農薬で化学肥料を使用せず、近隣農地からの農薬の飛散もなく
決められた期間に条件内の値以下であることと理解していましたが、小祝先生の理論は、勿論、
無農薬で、化学肥料は使用しないことですが、①正しい土壌分析、②正しい施肥設計③正しい堆肥
の作り方 の知識を身につけ、安全でおいしい作物を作ることというものです。
特に土壌管理によって、適切な肥料を入れ、植物の成長の理論に合わせ高品質で多収穫生産シス
テムを確立するということでした。それは、無農薬であるから害虫が集まるのではなく悪い施肥の
仕方によって作物の抵抗力がなくなり害虫が集まるということ実証したものです。

又、作物の栄養素の1951年と2001年の成分分析の比較表には驚かされました。例えばほうれん草
の場合100g中のビタミンAは1951年では8,000㎎であったのが2001年では1/10の700㎎に
なっており、鉄分は13㎎が2㎎とのことでした。ほうれん草の場合鉄分は根っこの部分の赤いところ
に大く含まれているそうですが、昔のほうれん草はその部分が赤かったのですが、今のほうれん草
は赤くないようです。言われてみて、「そういえば昔のほうれん草は根っこの部分が赤く、食べた記憶
があった」と思い出した次第です。みかんではもっと驚くべき数字でした。ビタミンAが1951年では
2,000㎎あったのが2001年では14㎎しかなかったということです。現在のミカンを142個食べなけれ
ば同じビタミンAの栄養素が摂取でき無いということです。生産性の向上による品種改良によって栄養
素の含有量が減少したということです。

当方農業生産者ではありませんが、小祝理論を基に作物の収穫量が大幅に増えたという生産者が
多くいること、安全・安心な作物でおいしく栄養素の豊富な作物は我々の生命活動に大きな影響がある
こと、予防医学にも関係することなどを学び、現在趣味の菜園ではありますが、非常に考えさせられる
ものでした。
生きていくうえには食物は必要です。我々消費者の作物の価値を再考することによって、本来の作物
のおいしさ、栄養素を摂り入れることができるのではないでしょうか?

ふらのオーガニックアカデミー:http://www.organicacademy.org/



Posted by walt at 00:29│Comments(2)
この記事へのコメント
こんばんは。

起業に向けて考え始めた32歳の若造です(^^;
すごく興味ある内容だったので、思わずコメントしてしまいました。

明日から、11月くらいからの、waltさんの過去ログから読み返させてもらえればと思ってます!

50歳からの挑戦、励みになります。頑張って下さいね。
Posted by ぼうや at 2008年12月22日 00:48
ぼうやさん

コメントありがとうございます。
このところ、敢て起業に関しては投稿していませんが、いろいろな方と
会って話をしています。尚、昨年50歳になる時までのことを綴った
ブログ http://walter.eshizuoka.jp/ があります。
こちらも参照していただければとも思います。
ちょっと照れ臭いですが.....
ぼうやさんも起業を考えているとのこと。当方途上ですが、やはり
人的ネットワークが大事だと思っています。いろいろな方と知り合いに
なることをお勧めします。
Posted by waltwalt at 2008年12月22日 22:07
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
560) 有機栽培理論の講義
    コメント(2)