2008年12月15日

554) 今日の中台のニュース

当方が台湾を離れてすでに14年も経過しました。当時と比較すると色々な変化が見られます。
赴任当時映画館に行くと、上映前に全員が起立して「三民主義」の歌(国家)を斉唱したことに
驚いた記憶があります。その後2、3年して台北市の市長が代わり国歌斉唱がなくなりました。
その他地下鉄ができたりして大きな変化を遂げています。そして今日は中国、台湾にとって歴史
的な1日となりました。

1949年の中台の分断以来途絶えていた「三通」が実現したということです。「三通」とは通信、
通商、通航の直接解放のことであり、もちろん台湾企業からの中国投資は莫大な金額が投資
されてきましたが、この「三通」は直接行われず、第三国経由で行われてきました。
通信はインターネットの普及により簡単にアクセスできるようになりましたが郵便、電話、企業
間取引、海運、空路のほとんどが香港経由でした。台湾海峡を挟んでアモイがありますが、空路
であれば30分の距離ですが、香港経由で1日かけなければ行くことができませんでした。すでに
経済的なつながりが多いにも関わらず、ずっと約60年間閉ざされてきた問題でした。当方が台湾
で仕事をしていた時も、中国工場で製造された商品は台湾に輸入する場合、いったん日本に入れ
て再出荷されていましたので、時間とコストがかかっていました。多くの台湾の人の故郷が中国
本土であり、ある時期まで帰郷も許されておらず、訪中が可能となっても、香港経由で行かなけれ
ばなりませんでした。しかし、今日からは海運の場合76の港に直接航路が可能となり、空路も12
の空港と直接飛行機が飛べるようになるそうです。本日の夕刊に記事が載っていましたが、台湾
ではこの記事がトップニュースであったと思われます。輸送時間の短縮、コストの削減が大幅に
可能となるでしょう。

我々日本人にとって、隣国中国と台湾の問題は理解しにくい問題であり、的確にその歴史的な内容、
現在に至るまでの過程を説明することはできないと思います。中国の地図では台湾が中華人民共和
国の県の一つである台湾縣と表記されています。台湾にいた当時、会社の台湾人のスタッフが「もし
日本の九州が独立して国家を作ったら容認できますか?それと似た問題です」と言っていましたが、
例えば九州が独立国家となっても、多くの日本人は何も問題意識を持たず容認するのではないかと
思われます。よって、単純に同じような問題であるということはできない複雑さが中国、台湾にはあり
ます。まだまだ両者には多くの根本的問題が残されていますが、「三通」の自由化は大きな前進で
あり、皆が待ち望んでいたことであり非常に良かったと思います。

来年の2月になったら、香港と台湾に行ってみたいと思っています。香港は中国に返還されてからは
行ったことがありません。香港に同僚がいるため、会ってみたいし、12年経過した香港も見てみた
いと思っています。ちょっと奮発して広東料理のアワビを久しぶりに食べたいのが本音ですが....
そして、台湾には友人に会いに行こうと思っています。何か商売のネタがあれば幸いなのですが...
勿論、お茶屋さんに行く目的もあります。
それにしても早く、飛行機のサーチャージ料がなくなればよいのですが.....。





Posted by walt at 23:20│Comments(0)
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