2008年10月17日
495)ようやく発売された小腸用カプセル内視鏡
数年前だったと記憶していますが、イスラエルの会社が飲み込むカプセル式の内視鏡を発表し、
世の中ここまで来たのかと思ったものでした。光学技術の進んだ日本が最初ではなく、イスラエル
だったことも驚きました。その後、日本でも研究されているとは聞いていましたが、いつの間にか
情報はなくなりました。そして10/14にオリンパスメディカルシステムズから発売のニュース
リリースがされました。
オリンパスメディカルシステムズが開発したカプセル内視鏡は、小腸の診断を目的とするもので、
愛称は「エンドカプセル(Endo Capsule)」。外径11mm,長さ26mmのカプセルに、小型CCDや
LED白色照明、自動調光機能などを搭載しています。患者がカプセルを飲むと、消化管を通り
ながら1秒間に2枚、約8時間かけて合計約6万枚の画像を撮影します。撮影した画像は、カプセル
本体から患者が身に付けたアンテナに無線送信され、順次受信装置に画像がセーブ蓄積されます。
患者はカプセルを飲んでから1~2時間後には病院を出て、通常の生活に戻れるそうです。勿論
胃カメラのときと同じように、撮影前8時間以上前から絶食しなければなりません。そしてカプセル
投与から4時間後くらいで食事を摂ることができるそうです。このシステムですが、すでに欧州では
2005年10月、米国では2007年10月から販売を始めており、日本では、薬事申請から約1年
8カ月を経て認可されたようです。国内において製造販売承認を取得したカプセル内視鏡は,イスラ
エルGiven Imaging Ltd.に次いで2番目だそうです。
価格は
カプセル内視鏡システムセットA「MAJ-1467」が126万円
ワークステーション「OLYMPUS WS-1」が399万円
カプセル内視鏡セット「MAJ-1733」が8万9250円
だそうです。
オリンパスメディカルシステムズのニュースリリースによりますと、カプセル内視鏡検査の手順が
掲載されていました。
<検査前>
・患者さんは検査の8時間以上前から絶飲食を行う。少量の水は可。
・受信装置とビュワー用のバッテリーパックの充電および受信装置の初期化を行う。
<検査開始:カプセル内視鏡投与>
・患者に受信装置およびアンテナユニットを取り付ける。
・カプセル内視鏡の滅菌包装を開封し電源を投入する。
・カプセル内視鏡をアンテナユニットに近づけ、ビュワーに画像が表示されていることを確認する。
・患者さんは水とともにカプセル内視鏡を飲み込む。
・ビュワーに消化管の画像が表示されていることを確認する。 ※ カプセル内視鏡が胃に到達した
ことを確認する。
<検査中の確認:カプセル内視鏡投与1~2時間後>
・ビュワーのカラー表示パネル画面にて、カプセル内視鏡が胃の幽門を通過していることを確認する。
※ この時点でカプセル内視鏡が幽門を通過していない場合は、メトクロプラミド等の蠕動促進剤を
投与し、胃からの排泄を促進する。
<検査終了:カプセル内視鏡投与約8時間後>
・患者さんから受信装置およびアンテナユニットを取り外す。
<フォローアップ>
・患者さんは、カプセル内視鏡が排便時に排泄されたことを確認し、回収する。
・担当医師は、数日後、患者さんにカプセル内視鏡の排泄確認を行う。
この手順で気になったことは、排泄されたカプセルを回収するということです。何時出てくるか分か
らないカプセルを、毎回排便時に確認しなければなりません。そして、それを回収するということです。
使い捨てにする(価格が高いため、使い捨ては無理かも知れませんが)と思っていましたが、回収
します。回収してどうするか?多分ケースを交換して再利用するのではないでしょうか?それを想像
しただけで、飲み込む勇気が出ませんね。只、今まで小腸の疾患に関しては内視鏡での検査ができ
なかったようですので、今後は非常に治療に役立つと思われます。保険適用になっても自己負担は
かなりの金額になるはずですので、普及までどれくらい時間がかかるでしょうか?
カプセル内視鏡を飲まないに越したことはありませんので、日々の健康には充分注意しましょうね。
オリンパスメディカルシステムズのニュースリリースより


世の中ここまで来たのかと思ったものでした。光学技術の進んだ日本が最初ではなく、イスラエル
だったことも驚きました。その後、日本でも研究されているとは聞いていましたが、いつの間にか
情報はなくなりました。そして10/14にオリンパスメディカルシステムズから発売のニュース
リリースがされました。
オリンパスメディカルシステムズが開発したカプセル内視鏡は、小腸の診断を目的とするもので、
愛称は「エンドカプセル(Endo Capsule)」。外径11mm,長さ26mmのカプセルに、小型CCDや
LED白色照明、自動調光機能などを搭載しています。患者がカプセルを飲むと、消化管を通り
ながら1秒間に2枚、約8時間かけて合計約6万枚の画像を撮影します。撮影した画像は、カプセル
本体から患者が身に付けたアンテナに無線送信され、順次受信装置に画像がセーブ蓄積されます。
患者はカプセルを飲んでから1~2時間後には病院を出て、通常の生活に戻れるそうです。勿論
胃カメラのときと同じように、撮影前8時間以上前から絶食しなければなりません。そしてカプセル
投与から4時間後くらいで食事を摂ることができるそうです。このシステムですが、すでに欧州では
2005年10月、米国では2007年10月から販売を始めており、日本では、薬事申請から約1年
8カ月を経て認可されたようです。国内において製造販売承認を取得したカプセル内視鏡は,イスラ
エルGiven Imaging Ltd.に次いで2番目だそうです。
価格は
カプセル内視鏡システムセットA「MAJ-1467」が126万円
ワークステーション「OLYMPUS WS-1」が399万円
カプセル内視鏡セット「MAJ-1733」が8万9250円
だそうです。
オリンパスメディカルシステムズのニュースリリースによりますと、カプセル内視鏡検査の手順が
掲載されていました。
<検査前>
・患者さんは検査の8時間以上前から絶飲食を行う。少量の水は可。
・受信装置とビュワー用のバッテリーパックの充電および受信装置の初期化を行う。
<検査開始:カプセル内視鏡投与>
・患者に受信装置およびアンテナユニットを取り付ける。
・カプセル内視鏡の滅菌包装を開封し電源を投入する。
・カプセル内視鏡をアンテナユニットに近づけ、ビュワーに画像が表示されていることを確認する。
・患者さんは水とともにカプセル内視鏡を飲み込む。
・ビュワーに消化管の画像が表示されていることを確認する。 ※ カプセル内視鏡が胃に到達した
ことを確認する。
<検査中の確認:カプセル内視鏡投与1~2時間後>
・ビュワーのカラー表示パネル画面にて、カプセル内視鏡が胃の幽門を通過していることを確認する。
※ この時点でカプセル内視鏡が幽門を通過していない場合は、メトクロプラミド等の蠕動促進剤を
投与し、胃からの排泄を促進する。
<検査終了:カプセル内視鏡投与約8時間後>
・患者さんから受信装置およびアンテナユニットを取り外す。
<フォローアップ>
・患者さんは、カプセル内視鏡が排便時に排泄されたことを確認し、回収する。
・担当医師は、数日後、患者さんにカプセル内視鏡の排泄確認を行う。
この手順で気になったことは、排泄されたカプセルを回収するということです。何時出てくるか分か
らないカプセルを、毎回排便時に確認しなければなりません。そして、それを回収するということです。
使い捨てにする(価格が高いため、使い捨ては無理かも知れませんが)と思っていましたが、回収
します。回収してどうするか?多分ケースを交換して再利用するのではないでしょうか?それを想像
しただけで、飲み込む勇気が出ませんね。只、今まで小腸の疾患に関しては内視鏡での検査ができ
なかったようですので、今後は非常に治療に役立つと思われます。保険適用になっても自己負担は
かなりの金額になるはずですので、普及までどれくらい時間がかかるでしょうか?
カプセル内視鏡を飲まないに越したことはありませんので、日々の健康には充分注意しましょうね。
オリンパスメディカルシステムズのニュースリリースより


Posted by walt at 20:54│Comments(0)