Walterのモノローグ　-50にして天命を知った後-

今日の1面のトップ記事はなんと言ってもコムスンのことでした。3紙が「骨抜き」という言葉を使用し
たようです。それにしてもここ数年の企業不祥事により、企業ではCSR活動を中心に、コンプライアン
ス（法令遵守）、コーポレイトガバナンス（企業統治と翻訳され、企業の内部牽制の仕組みや不正行為
を防止する機能をいう）などに取り組み、神経を使っています。先日の不二家の件でも大きく取り上げ
られたはずです。にもかかわらず、ましてや1日と経たないうちに超ウルトラCである、関連会社（日本
シルバーサービス）への事業譲渡により責任逃れをしました。日本シルバーサービスは、伊豆修善寺
をはじめ首都圏に36箇所の有料老人ホーム「桜湯園」を運営している会社です。「利用者に迷惑が
かからないように取った手段」との事ですが、明日から介護事業の指定を打ち切られるのではなく、
来年4月から1,600箇所の指定を順次打ち切るというものです。にもかかわらず、すでにマニュアル
に用意されていたかのようなスピードと手際のよさで一件落着としてしまいました。あいた口がふさが
らないとはこういうことでしょうか？5月にも問題を起こし事業所の閉鎖という形で責任逃れをしたばか
りです。昨年も何かやらかしたと記憶しています。親会社である、グッドウィルグループのホームペー
ジには、「コーポレートガバナンス」が以下のように掲載されています。

「当社グループにおいては、企業価値・株主価値の最大化にあたって、コーポレートガバナンス（企業
統治）の重要性ならびにコンプライアンス重視の必要性を深く認識しております。（中略）コンプライア
ンスについては弁護士によるリーガルチェックの強化を行っております。また、コンプライアンス委員
会を毎月一回開催しており、コンプライアンスに関する事項について検討を行っており、法令順守に
努めております。また法令違反防止に関して具体的な発生事項に基づく主管責任部署及び関係部署
への情報伝達ルートを整備した「社内レポーティング・ライン」を整備し、管掌役員が中心となって早期
の問題解決を図る仕組みを設けております。」

との事ですが、絵に書いた餅といわれても仕方ありませんね。

このグッドウィルもコムスンも六本木ヒルに事務所があるヒル族ですね。ライブドアしかり、ヒル族は金
儲けのためなら何でもすると思われるかも知れません。まじめに企業活動しているヒル族の方々もた
くさんいるはずですので、ヒル族仲間でコーポレイトガバナンス委員会を作り、これからの対策を考え
たほうが良いのではないでしょうか？世間の体裁を繕う為に「コーポレイトガバナンス」、「コンプライア
ンス」を掲げているのでは、一流企業とはいえませんね。

なぜ、いつも嫌なニュースばかりでしょうか？「あたりまえのことをまずきちんとする」ことが出来なくな
っていると言うことになるのでしょうか？