2008年06月13日

369) パイロット不足

先週、6月初旬に航空会社スカイマークが機長2人の退職によるパイロット不足で、6/29までの間
福岡‐羽田線48便、札幌線24便、旭川線38便、神戸線54便、他4便を含む計168便を欠航・運休
すると国土交通省に届け出ました。そして今週、パイロット不足を理由に6~8月の計633便を運休
すると発表されました。

スカイマーク社は外国人機長2人が、病気療養と契約切れのため5月末に退職し、人繰りがつかなく
なったと説明しています。同社のパイロットは約50人で、他のパイロットの勤務を調整するようです
が結果として1割を運休せざるをえなくなったようです。現時点で約1万4,600人に影響が及ぶと発表
されています。「新規採用や機種変更訓練の終了で、11月以降は予備のパイロットを毎月延べ60人
確保できるとして、又、9月以降も、パイロットの確保にメドが立っており、正常ダイヤに戻せる」と
説明しているそうですが、果たして計画通りに行くのでしょうか?スカイマーク社は航空自由化に
伴う新規参入組で、経営のスリム化で大手より割安な運賃を実現していまう。パイロットは自社での
養成が不要な外国人パイロットの中途採用を進めてき増したが、近年、アジア各地で新規航空会社の
設立が相次ぎ「パイロットの採用難が続いている」そうです。又、日本乗員組合連絡会議の沖野芳武
事務局次長は「スカイマークはただでさえ、他社よりも1人当たりの乗務時間が長い。より恵まれた
労働条件を求めて、乗員が他社へ流出する状況は続くのではないか」と、同社の要員見通しに懐疑的
な見方を示しているとのことです。

このパイロット不足に関しては、数年前より団塊世代のパイロットの大量退職があるとのことで危惧
されてきました。又、世界での航空会社の新規設立(特にアジア)や、大型機の運行から中小型機への
運行移管に伴い、パイロット不足が発生すると言われてきました。日本の航空会社各社がどのような
対応策を講じてきたか分かりませんが、以前から分かっていたことです。燃料費の高騰により大型機
から中型機への変更が急遽されパイロットの対応ができないこともあったかも知れません。ニュース
番組でも、このパイロット不足のことを特集していましたが、パイロットの退職者数と新規採用者数は
すでに決まっている為、毎年不足することは把握しているようです。

すると、来年開港する富士山静岡空港の場合は大丈夫でしょうか?国内線に関して言えば、ANAも
JALも静岡が起点となり、沖縄、北海道(千歳)、福岡便のみの運行です。パイロットがもし静岡に
住むこととなると、この3箇所の往復のみとなる単純飛行です。もし、自分がパイロットであれば静岡
勤務の辞令にはOKし兼ねます。又、鈴与も小型機野運行を予定していますが、パイロットは本当に
確保できるのでしょうか?とても心配です。話がそれますが、原油価格の高騰でマグロ漁船の操業
中止、イカ釣り船の操業短縮がされたようです。今後、市場価格にどのように影響するかわかりま
せんが、値上がりは間違いありません。飛行機の場合、需要と供給が一致していれば問題ありま
せんが、過剰供給であれば、今回のパイロット不足を理由に便数を減らしても良いのではないかと思
います。だって、発表によると633便の運休で影響者が14,600人しかいません。1便あたり20人強
の影響では問題ありませんよね。単純な計算ですけど......

スカイマークのパイロット不足が富士山静岡空港開港に影響が無いことを祈る次第です。





Posted by walt at 21:47│Comments(0)
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