2008年05月27日

352) 第4回アフリカ開発会議

先週の水曜日に桜木町へ行ったとき、「第4回アフリカ開発会議」を告知する旗がいたるところに立って
いました。「へー、国際会議があるのだ」と単純に思っていましたが、昨日のニュース番組でも、アフリカ
各国の大統領が続々と日本に来たことを伝えていました。なかには40年近く国の責任者である元首も
いました。又、先週の静岡新聞だったと思いますが、ケニアの方が県庁に訪れ、石川知事にアフリカ
開発会議に出席して欲しいと依頼していた記事が載っていたことを思い出しました。昨年の世界お茶祭
りで、ケニアの代表が静岡に来たことが発端のようです。

明日5月28日から横浜市で第4回アフリカ開発会議(TICAD)が開催されることとなり、その話題が出
始めました。内乱に揺れるソマリアを除くアフリカ地域52カ国の首脳をTICAD招待しており、参加は
45カ国程度になり、NGO(非政府組織)を含めると2,500名ほどが参加する見通しのようです。
第4回アフリカ開発会議を前日に控えにわかにアフリカのことが注目されつつあるようです。愛読して
いる日経BPオンラインでも「アフリカ争奪戦、日本の備えは?」と題したコラムが掲載されました。
資源供給地や消費地としてのアフリカの潜在力に注目が集まっており、「眠れる大陸」としての位置
づけで、アフリカ諸国の攻略に向けて、複数の日本企業が布石を固めようとしているそうです。
米ジョージ・ブッシュ大統領、元サッカー選手の中田英寿氏、など世界の著名人が次々と訪れる施設
が、アフリカ東部のタンザニアにあることを知っていましたか?それが住友化学が現地資本と提携して
運営している蚊帳の工場だそうです。2005年1月にスイスで開催された世界経済フォーラム年次総会
(ダボス会議)で、米女優のシャローン・ストーン氏が寄付を申し出たことをきっかけに、わずか10分で
総額100万ドルの資金を集めたことがあったようです。この時の募金は住友化学などの工場から蚊帳
を買い取るためだったようです。なぜ、蚊帳がそれほど貴重なのかというと、それはアフリカ諸国が苦
しむマラリアを予防する効果を持つからだそうです。
住友化学がこの蚊帳を本格的にアフリカに投入したのは2001年のこと。殺虫剤の原料薬では日本最
大手の同社が、その成分を樹脂に練り込み徐々に放出する特殊な蚊帳を作りました。これが世界保健
機関(WHO)で認められ、公的機関からの注文が相次いだそうです。日本では使用されなくなって
すでに30年以上経過する蚊帳ですが、このようなところで利用されて居るとは思いもよりませんで
した。現在では、タンザニアで3200人を雇用し、年1000万張りの生産能力を擁するようです。

そのほかの日本企業としては大手商社の双日がアフリカ南部のボツワナで太陽光発電プラント建設に
向けた事業化調査をしていたり、住友商事はマダガスカルでニッケル鉱山開発の合弁企業を展開、
三菱商事はモザンビークでアルミ精錬の合弁事業を続け手居るようです。又、味の素はナイジェリアの
現地法人から近隣11カ国にむけてうま味調味料の販売を農村女性向けを中心にしており、この数年
は年間30%のペースで拡大し、2007年度の売上高は2004年度比で倍増の100億円を突破した
そうです。所得水準の低い現地の人たちに使ってもらうために、まず3gの使いきりパック4袋を5ナイラ
(約5円)で投入し、次に13gパックを1袋5ナイラで発売したところ、年間20億個を販売するヒット
商品となったとのことです。我々も食卓に必ずあった「味の素」。いつの間にか食卓から無くなりました
が、海を渡ってアフリカで重要な調味料となっているとは驚きでした。 

国際貢献の一つであるODA(政府開発援助)は1999年には先進国の中でフランス、米国に次ぐアフ
リカへのODAの拠出国だった日本が、その後は英独にも抜かれ、現在は5位に転落したそうです。
さらに気になるのは、急激に存在感を増す中国は2000年以降にアフリカ向けODAを本格化し、詳し
いデータは公表されていないが、外務省からの資料を基に算出すると、ここ数年のODA総額では
徐々に日本の水準に迫っているそうです。そこで政府は20日、アフリカ向けODAと民間投資を、
2012年までに倍増する方針を打ち出したようです。ODAの話ですが日本が5位に落ちたことが、
昨日のテレビドラマ「CHANGE」の中でも発言がありました。木村拓哉を総理に推薦する若手議員
との勉強会で出てきました。ドラマでも出てくる話題ですので、日本政府が力を入れようとしている様子
が伺えます。資源の全く無い日本、食料品の自給率が低い日本、海外からの輸入に頼らなければなら
ない我々は、何時までも島国根性丸出しではいけませんね。開かれた日本にしなければなりません
し、近隣諸国やアフリカとも仲良くしなければなりません。
今回のアフリカ開発会議をきっかけにコミュニケーションの輪が広まってもらいたいものです。



Posted by walt at 21:55│Comments(0)
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